返しの失敗の取り返し/蕎麦汁の話
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作成日時 : 2008/07/24 03:49
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正直に申し上げます。開店以来「もり汁」の評判が芳しくない。自分なりに「そばカフェ」を意識し過ぎた感が否めません。いままで作っていた汁の醤油を変えて若干軽めに仕上げていたのですが、どうした、どうした。迷っていたところに突然、有り難くも厳しい「お弟子さん」の登場です。ガ〜ンときつい一発くらっちゃいました!!
「今月の蕎麦」を試作していたところでした。八月はどんな蕎麦にしようかなどと試しに作りながら練り上げていた矢先でした。
昨日は私の住んでいる逗子の漁港から朝一で持って来た生シラスを使った蕎麦を作ってみました。題して「湘南朝取りシラスそば」。
作っては見たけれど毎日安定して収穫できないので結局はボツ。
ただし、賄いとしては好評でした。
もう一つの試作品は「夏野菜の煮浸し冷やかけ」。
この時点では野菜が少ないのですが、今後、どんどん検討しながら作り上げて行きます。
先ずは、試作品です。これはいけるかな。
一応のめどが立ったところに突然の訪問者。
もう十年近く前になりますが以前教えていた教室の生徒さんであり、その後は個人的に何かと相談に乗って下さっている御二人を普段から商売を越えて親しくしてくださっている製粉会社の専務さんがわざわざ連れて来てくれました。写真はややボケてますけどこの御二人はまだまだしっかりしてますよ(笑)!
私にとって人生の先輩であり、商売でいえば歴戦の勇者ですから、いつも走りすぎる私をたしなめてくれたり、助言を下さったり教わることばかりです。
さて、一通り食べ終えて、いざ「蕎麦」ということで食べてもらったのですが、ここで引っかかりました。もり汁が「薄っぺらい」「軽い」「ボディが無い」との評価。
きついんだな、これが。
現在、塾生として「そばカフェ」に来ているDさんにも一昨日に同じことをいわれて、今日慌てて醤油を発注した所でした。
空きっ腹に強い酒を飲んだ時のように胸の中が「カッー」とした気持ちになったわけです。
なぜならこれまでは「涙が出るほどおいしい汁」とまで評して下さっていたのですから、この汁は落第のようです。身直な理解者であり批評家(プロの蕎麦屋さんだもの)のご意見は真摯に受け止めます。
明日からは軌道修正にはいりますが、一筋縄にはいかない。
なぜなら以前から使っていた生返しの熟成に時間がかかります。この醤油を使わなかった事が、今回の汁で以前と変えた一番の要素でもあります。多少の時間がかかります。
「かけ汁」はそのままで味は好評なのですが。
閑話休題。
そんな事があって今夜、釜の湯を抜きながらしみじみと考えました。
米長邦雄永世棋聖が「若者に教えを請う」為に「米長道場」を開いた話。
お弟子さんに「先生の棋譜は研究しつくしている」だから、自分たちには勝てないと進言された事。垣根を自ら越えて弟子に教わる。生徒に教わる。
『今日から成長』そんな言葉が身にしみます。
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