変り蕎麦・大葉切り/バジルオイルアンチョビ和え
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作成日時 : 2008/05/08 14:41
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柔らかな風がほほを撫でていく新緑の季節。気持ちの良いこの季節にぴったりなのが見た目にも爽やかな大葉切り。蕎麦切りで食べてももちろんおいしいのですが、一工夫してバジルを漬けたオリーブオイルで和えて、アンチョビを添えたこの一品。この「バジルオイルアンチョビ和え」が私の「そば人生」の転機にもなりました。
我が家の前の海辺に続く一本道も、休日となるとたくさんの人が歩くようになりました。夏までには間に梅雨が控えていますが、その前のほんの僅かな数日が1年を通して一番気持ちの良い頃ではないでしょうか。大葉切りは変り蕎麦の中で私は一番好きな蕎麦。口に含んだ時の独得な爽やかな清涼感が身上です。
先ずは「大葉切りの作り方」。
「さらしな」が打てれば簡単なのですが、簡単に打てないのが「さらしな」でもあるわけです。
ましてこの「バジルオイルアンチョビ和え」はさらしな蕎麦に大葉を加えて大葉切りを作り、茹でてオイルで和える手間に商品価値があるのですから面倒といえば本当に面倒。気軽に作ろうと思えば、乾麺(また出てきたな!)や素麺に大葉の小口切りを混ぜ合わせるだけでも良いと思います。
さらしな蕎麦の生地を作っておきます。
粉の総量1kgに大葉を40枚が目安です。
良く洗った大葉を巻いて、小口から出来るだけ細く切ります。
大葉を切ってから水に晒します。何という事もない作業なのですが、大葉のアクをしっかり抜かないと蕎麦がきれいに仕上りません。大葉はなるべく細く切っておくと蕎麦切りにした時に蕎麦が切れにくくなります。
晒した大葉をザルにあけて、更に布巾等で水を良く絞ります。
さらしなの生地に大葉を加えて練っていきます。
延し、切り、茹でて。大葉切りです。
バジルオイルは「エクストラバージンオリーブオイル」にバジル葉を数枚、鷹の爪、ニンニクを適宜加えて数日寝かせておきます。
後は、大葉切りを茹でて塩、胡椒とアンチョビを加えたバジルオイルで和えるだけ。
簡単な調理ですが、逆にしっかりとした大葉切りが打てていなければ成立しない一品でもあるのです。多くの方に教えてはいるのですが、中々じょうずに作りきれないそうです。奇を衒ったそばのように捉えられがちなのですが、やはり大切な事は基本の蕎麦打ちと考えております。
さて、この「大葉切りバジルオイルアンチョビ和え」ですが、そもそもは溝ノ口の店をやっていた折に人手が無いところに多数のコース予約を頂いた事がありました。その際、ざぁーと器を並べて一度に出せる料理は出来ないかと悩んでいた時のほんの思いつきで作った品でした。
この品は今でも私の「蕎麦会」では定番で、一番御要望の多い一品です。
本来は、ワインなど飲みながら少しづ摘んで召し上がって頂く趣向(酒肴?)なのですが、いざ、「麺」となるとズッズ〜と一気にすすられる方が多いようで、中には『このそばなら丼一杯でも食べられる』といわれる方もいらっしゃられる位で、私としても思わぬヒット作となりました。
この一品がその後の「蕎麦コース料理」の色付けになり、コースの中の一品としてこれを目当てに多くのお客様がいらっしゃるようになりました。あげくは数冊の料理専門誌やNHKで取り上げられたりして、そこから新たな出店の話などに結びついていきました。はたして、その事が良かったのか悪かったのかはそれはこの後、何年か経てみなければ判断出来る事ではないと思っていますが、私の「ジェットコースターそば人生」の大きなアップダウンのひとつになった事は間違いありません。
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