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『そばを食べよう・打ってみよう!』 第六回 薬味/焼き味噌

<<   作成日時 : 2007/10/25 03:23   >>

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すっかり蕎麦屋の酒肴の定番になった焼き味噌。修業に入って初めて作り方を教わってからもう三十年近くなりました。味噌をしゃもじに付けるこの仕立て方がめずらしくて「こんなオモロイもんよく考えたなぁ」と思いながら毎朝、25本位はしゃもじに付けていたものです。当時、この焼き味噌は御酒の注文に付くサービスの『お通し』だったのでたくさん作り置いていたんですね。元々は蕎麦の薬味をかねて作ったそうです。蕎麦前に食べ切ってしまう焼き味噌を少し残しておいて蕎麦の薬味として汁に溶いたり、蕎麦に少しのせて汁を付けずに食べてみて下さい。ちょっと粋な食べ方ですよ。

蕎麦の薬味といえば葱、大根、山葵。意外かもしれませんが、焼き味噌は蕎麦の薬味としてもおいしいんです。特に太打ちの蕎麦と相性がよいようです。
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「蕎麦屋に行って首かしげながら蕎麦を喰ってるアンタは蕎麦屋だ!」業界用語? ではなくて私の造語。かくいう私もそうなのですが、蕎麦や汁の味が解らなくなるからと薬味に手を付けなかったりする。残った汁を蕎麦湯で割って飲み、一通り「ここの蕎麦と汁は云々…」と蘊蓄を述べた後、残った薬味を見て何か損した気分がしてそっと汁無しの猪口に蕎麦湯を入れて残っている葱を葱湯にしてカックラってしまったりする自分がいる。悲しいな〜。薬味も素直に食べればいいのにね。

この焼き味噌は、正式名称? を『蕎麦焼き味噌』といいます。(ホンマかいな)はたしてどこに蕎麦が入っているかといえば揚げた『そば米(玄そばを塩茹でして乾燥させた物)』を使っているのです。材料さえあれば簡単に作れます。全ての材料が揃わなくてもけっこういける物が作れますから、気軽にお試しあれ。
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基本の材料です。
粒白味噌(粒味噌がポイント。なければ米麹味噌1と白味噌2の割合で合わせても可)
そば米(入手し難いかもしれない)
鰹節

胡桃(ざっくりと刻みます。細かくしすぎると何が入っているか解らなくなりますよ)
柚子(柚子に限らず季節の物を使ってもよい。春のふきのとうなどは本当に美味です)

葱を切ります。十文字の切り目を入れてから小口切りします。
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柚子は細く切ります。
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そば米を180℃の油でそば米がはぜるように揚げます。
このそば米は大きな乾物屋などで販売している事もありますし、またはネットでも手に入るかと思いますが、無ければ無いでかまわない。(それじゃ、蕎麦焼き味噌にはならないでしょ! いいかげんだな)いい加減ですよ。その場合は、ただの焼き味噌と呼べばいいのですから。
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各分量は適当に。(そりゃいいかげん過ぎるだろ)いや、いい加減なの。この写真の量でおよそしゃもじに三枚分です。
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揚げたそば米以外の材料をボールで合わせ、焼く寸前に揚げたそば米を加えて練ります。これはそば米が水分で湿ると独特のプチプチ感が失われてしまうので、それを防ぐためなのです。これがおいしく作るためのポイントですよ。
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一人前はゴルフボール位が目安。しゃもじに付けるコツは、しゃもじの手前において掌で「す〜』っと延ばすときれいに仕上がります。
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包丁で鹿の子模様に切り目を入れます。
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始めは火から遠くにかざして全体に熱を加えてから、次第に火に近づけて焼き色を付けていきます。こんがりと香ばしい香りがして、程よい焦げ目が付いたら…
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…ハイ、出来上がりです。
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「しゃもじに付いた飯を食う男は出世しない!」っていわれた人が居りまして、絶対にこの焼き味噌を食べないんだよね。「飯じゃないよ、これは味噌だよ、味噌だって!」こっちにも意地がありますからねぇ。しゃもじに付いた飯なんか喰った事の無い俺が出世してないんだからそんな事は迷信。てなわけで作ったのがこの『石焼き蕎麦味噌』(なんか作った話みたいだよ、それ)む〜ん半分は、本当の話なんですけれど。
しゃもじ焼きバージョンの材料に酒を足して緩めの生地にします。作り方のちがいは焼き上げた味噌に揚げそば米を散らす事。石ごと焼いてからバーナーでさらに焼きますから長い時間、温かい味噌が味わえます。山菜、茸、海老・蟹・雲丹等、山と海の食材で四季の様々な季節感のある焼き味噌を作ることができます。
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おとといの夜は十三夜の月がきれいでした。
さぁ、いよいよ新蕎麦の季節。
これから各地の産地から新蕎麦の便りが届きます。
蕎麦が最もおいしくなって行く時期です。
おいしくなる蕎麦と一緒にこれからは「薬味は蕎麦のアクセント」として楽しんで味わってみましょうか。

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コメント(13件)

内 容 ニックネーム/日時
実は私も薬味を使わない 派?です。(笑)

残った汁に全部入れて蕎麦湯で割って グイグイグイ。
決して気取っていた訳ではないのですが ・・・

これからは永山先生が言われるように、薬味をアクセントとして楽しんで見ますね。

蕎麦焼き味噌、またまた頂きました!
早速試作してみます。
おちげ
2007/10/25 22:15
のんべ〜なものですから、焼き蕎麦味噌大好きです。
ですが、石焼き蕎麦味噌、初めて聞きました。
美味しそうですね。
都合のいいことに、仕事柄石はたくさん手に入りますので、試してみます。
御火焼老人
2007/10/25 23:08
焼き味噌があれば、それだけで酒二合はいけますね。クイックイといっちゃいます。少しのつまみでいっぱい飲んじゃう。やだね〜貧乏酒飲み。しみったれてます。他に伝統の江戸甘味噌を使ってそばの抜き実の練り味噌も作ったりしてますが、私はやはりこの蕎麦の実入りの焼き味噌の方が好きかな。
永山
2007/10/25 23:09
石焼蕎麦味噌初めて知りました。
いつまでも暖かい味噌をなめながら飲む日本酒
良いですね〜。 ゴク(^^;
石は永山先生が特別にあつらえたものですか?
それとも何かの流用なのでしょうか。
なんだか酒飲みとしてはやってみたいですね。
ヒコベー
2007/10/28 18:03
永山先生の素晴らしいお料理はどちらで味わえるのでしょうか?いつも気になっております。
小百合
2007/10/31 18:39
小百合さん、ありがとうございます。「自由が丘ラパン」にて毎月第三週土曜日に「永山寛康・蕎麦の会」を開いておりますのでどうぞおいで下さい。
永山
2007/11/03 05:26
はじめまして。Ricetteです。
自宅で家庭料理教室を主宰しております。
http://ricette2.exblog.jp/
最近、美味しいお蕎麦屋さんで焼き味噌をいただき、
是非作ってみたく、ネット検索で辿りつきました。
永山さんのレシピを参考に早速作ってみたいと思います。
そばの実は色々探してみましたが、見つからず、
お取り寄せすることにしました。
またご報告させていただきますね。
今後ともよろしくお願いいたします。
Ricette
2008/02/05 18:01
ようこそおいで下さいました。Ricetteさん。こちらこそよろしくお願いいたします。軽快なフットワークで活動なされていらっしゃるのですね。町田には先月まで住んでおりましたし、現在は逗子に住んでおりますので意外に接点があるのかもしれません。そば米なら町田で安価で少量を売っている店があります。蕎麦焼き味噌いかがでしたか? 粒味噌が決め手です。
永山
2008/02/07 20:42
そばの実を取り寄せてからの試作でしたので、ご報告が遅くなりました。
永山さんのレシピを参考に焼き味噌を作ってみました。
そばの実、くるみが香ばしく、鰹節はいい出汁代わりとなり、柚子の香りがとてもいい焼き味噌になりました。
最高に美味しかったです。
ありがとうございました。
私の主宰する料理教室およびブログにて是非ご紹介させていただきたいと思います。
ご了承いただけますか?
よろしくお願いいたします。
Ricette
2008/02/16 11:17
こちらからお願いしたいくらいです。是非とも紹介して下さい。焼き味噌は「しゃもじ」スタイルより「石焼き」スタイルのほうが数段おいしいのでそちらもお試し下さいね。お酒を多めに入れて生地をゆるくして強めに焼くとおいしいです。この場合は揚げたそば米は焼いてからのせると焦げません。また、情報お待ちしています。
永山
2008/02/18 23:10
永山さん、ご快諾いただき感謝しております。
実は、明日から料理教室が始まります。
生徒さんの美味しい笑顔が楽しみです。
ブログにてご紹介させていただきました。
詳細および焼き味噌の記事は、
料理教室全日程が終了した3月半ば頃にUPする予定です。
とり急ぎ、お礼まで。
ありがとうございました。
Ricette
2008/02/21 08:38
永山さん、ご報告が遅くなりました。
おかげ様で料理教室で大好評いただきました。
特にそばの実は欠かせない食材としてお取り寄せの逸品です。
しゃもじは、100円均一のしゃもじを使用しました。
直火で焼いた時の香ばしい香りがたまりませんね。
記事にてご紹介させていただきました。
本当にありがとうございました。
PS;石焼きスタイルも試してみたいです。
Ricette
2008/04/03 08:17
ricetteさん、喜んでいただけて安心しました。蕎麦打ちやそばの料理も取り上げて下さいね。今後ともよろしくお願いします。
永山
2008/04/07 08:02

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